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企業が利益を上げても給料が上がらない理由

企業が利益を上げても給料が上がらない理由を考える。

純利益が増えて法人税を大量に払うくらいなら、賃金として渡してしまった方がいいと思うじゃん?

思うよね。

それでも上がらないのは何故なのか、そして株主へ対する配当金についても考えてみました。

純利益がマイナスになっても給料は減らしにくい

ベースアップなんてしてしまったらもう最悪ですよ。

どれだけ優秀な社員を揃えて、リスクヘッジをしていても、外的要因が多すぎて儲からないことなんて多々あるでしょう。

なのに儲かったからってベアなんてしてしまっていたらそれこそ企業が潰れてしまう。

給料を上げるのは簡単だけど、下げるのはかなり大変でしょうね。

それなら儲かったとしても一時金に留めておくのがベター。

ボーナスに5万円上乗せするのと、ベア1000円ならボーナスを選ぶでしょうねー。

もらう方も結局一時的な5万円の快楽に酔いしれるでしょうからそれで解決です!

文句を言うにも、最近の労働組合って弱いみたいですね。

どうせストをするわけでも、転職をするわけでもないんだから。

 

労働者は文句を言わないけど株主は文句を言ってくる

労働者はどうしても「雇ってもらっている」「お給料をもらっている」という立場的には下になってしまうのでどうしても文句は言いにくいです。

上司や人事の評価とか怖いですからね。

転職すればいい!って簡単に言うけど、そんなに簡単なものじゃないですよ。

面倒だし、給料下がるかもしれないし、今より人間関係悪くなるかもしれないし、新しいことを始めるのってきついし。

そうすると不満はあっても文句は言いにくいですよね。

でも、株主は違います。はっきりと文句を言えます。

株式会社は誰のものですか?

株主のものです。

自分が所有している会社には文句を言ってもいいんです。

発言権の大きさも分かりやすくて、どれだけ出資しているかによって、その権力の大きさが変わってきます。

株主に還元する方が楽

株主に還元するのは楽です。

去年は儲かったから配当金いっぱい出したけど、今年は儲からなかったから配当金0でーす!ができますからね。

もちろんそれも株主総会での承認が必要ですが、まず否決されることはないでしょうね。(大口の株主には事前に了承を得ているでしょうから)

労働者に還元するよりかなり楽です。

別に経営者だって鬼じゃないですよ(たぶん)。

従業員が不満を持ってばかすか辞めるようなことにならないように甘い蜜だって吸わせてあげたいでしょう。

でも、経営状況が悪くなって、苦渋の決断で給料を下げようと思ったら君たちすぐに反旗を翻すんでしょ?

赤字だった時に給料を下げなかったことには感謝しないけど、黒字の時に給料を上げても当然ですからねぇ。

 

www.tikolabo.com

 

同じ金額を還元するなら労働者に還元した方がお得です

何故なら賃金は損金算入できるけど、配当金は純利益から出すから!

損益計算書を読める人なら良いんですが、そんなもの知らんわ!っていう人の為にめちゃくちゃ端折って説明します。

画像で分かりやすく説明できたら良いのですが、その技術がないので、手書きですみません!

 

前提条件

  • 税引き前純利益見込みが100億円
  • 実効法人税率は分かりやすいように30%
  • 労働者・株主に30億円を還元する

1:労働者に還元する場合

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労働者に還元した後の金額に法人税がかけられます。

会社に残るお金は49億円ですね!

2:株主に還元する場合

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法人税を先にかけられます。

会社に残るお金は40億ですね!

 

同じ金額の利益をあげて、同じ金額を還元しているのに労働者に還元する方が会社に残るお金が多いのです。(配当金は二重課税だから文句を言いたいですが、それはまた今度)

 

それでも尚、あなたの給料はやっぱり上がらないんです。

でもその分、会社が多大な損失を被ってもあなたの給料が少し下がるくらいで、0になることはないですよね。

損失出てるのにお金もらえるんですよ。

あなたがミスをして多大な損失を出したとしても給料がもらえるなんて、最高じゃないですか。

それが雇われるってことですよね。

 

 雇用者が良いのか、雇用主が良いのか、一人でやるのか、所有者(株主)がいいのか、あなたはどれを選びますか?

どれも一長一短です。

複数の選択肢を持っている方が強そうですね。